完璧を創った天才の生き方を追体験する〜完璧という領域〜

—「完璧とはどういうものか皆さんにお見せしたい」

こんなこと言える人は、世の中にどれくらいいるでしょう?
本当に「完璧」を創った天才でなければ言えないのではないでしょうか。

今回はこの「完璧」を創ってしまった男、熊川哲也の自伝本「完璧という領域」をご紹介します。

普通の人なら体験できない、天才の生き方を追体験してみましょう。

 

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「完璧という領域」ってどんな本?

「完璧という領域」

熊川哲也 講談社 (267ページ)

バレエダンサー熊川哲也21年ぶりの自伝本

自らが芸術監督を努めるKバレエカンパニーの設立から現在に至るまでの「本当のこと」を記した本。

  • 英国ロイヤル・バレエ団退団の経緯
  • Kバレエカンパニー設立
  • 新しい作品を世に送り出す苦悩
  • 怪我からの復活
  • 日本のバレエの未来

について語られている。

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熊川哲也ってどんな人?

プロフィール

日本を代表するバレエダンサー。北海道に生まれ、10歳からバレエを始める。1989年、バレエダンサーの若手登竜門と言われるローザンヌ国際バレエ・コンクールで日本人初のゴールド・メダルを受賞。東洋人で初めて名門英国ロイヤル・バレエ団に入団。史上最年少でソリストに昇格した。

1998年に9年間在籍した英国ロイヤル・バレエ団を退団し、Kバレエ・カンパニーを創立。様々なバレエ作品のリメイク・プロデュースを行い、世に発表して好評を博してきた。2013年に紫綬褒章を受賞した。現在はKバレエ・カンパニーの芸術監督、Bunkamuraオーチャードホールの芸術監督として活動している。

 

プロフィールを見てもわかるように、日本のバレエを牽引してきたバレエダンサー。高いジャンプと、高度なテクニックで観客を魅了してきた。

整ったルックスから女性ファンが多いが、正直な言動から男性ファンも多い。舞台上でもその生き方でも「かっこいい」という言葉がぴったりと当てはまるダンサーである。

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熊川哲也の生き方1:言葉の力で引き寄せる

熊川哲也はどうしてダンサーとして成功したのか?

その答えとして自分の才能に対する自信と、その自信を言葉にして発信する力があったからではないかと感じた。

私の場合は、才能といった才能もないし...とネガティブに考えてしまう。自信満々でいられる人のことは少し理解できなかった。

誰でも同じ人間で自信ばかりではなく、悩みも弱音も同様にあるはずである。

言葉は力を持っている。

この本を読んで、ポジティブなことを外に発信する方が周囲に良い影響を与えるのではないかと考えるようになった。

ここに熊川哲也の言葉を引用する。

僕は杖も持たず、石橋を叩くこともせず、ジャンプを繰り返してきたように思う。そこにあったのは、あれが欲しい、これをしたいという猛烈なパッションと自分の才能に対する自信だった。

「完璧という領域」熊川哲也

この溢れる自信、ポジティブな言葉たちを外に出すことで、良い方に物事が回ることを熊川は無自覚に知っていたのではないか。

熊川は自信をあえて表に出すことで、日本だけではなく世界のバレエの第一人者として成功したのではないかと思う。

熊川の生き方2:古いものへのリスペクト

僕の舞台づくりのポリシーは、百年前でも百年後でも通用する作品にすることだ。クラシックの領域を大切にしたい。

「完璧という領域」熊川哲也

Kバレエカンパニーの作品を作るにあたって、クラシックバレエでありながら前衛的な作品づくりをしてきた。
例えば、「白鳥の湖」では主人公のオデットと敵役のオディールは一人二役で上演されるのが伝統的だったが、熊川が最初に作った白鳥の湖はオデットとオディールは異なる人が演じていた。

熊川は自分が新しいものを作ることで、古いもの(伝統的に行われていたこと)の良さに気がつく。

百年前でも百年後にも通用するのは、現代の最先端技術を取り入れた小手先の新しさではない。

古いものをよく知りながら、新しい思想を取り入れていうことこそ大切なのだと感じた。

熊川哲也の生き方3:復活する心の強さ

熊川は2007年「海賊」の上演中に、右膝を負傷して舞台の降板を余儀無くされる。

2008年には大きなケガという挫折から見事に復活する。ただダンサーとして復活するだけではなく、バレエ界を牽引するプロデューサーとしても大きく成長している。

なぜ復活できたのか?

僕はこれまで一貫して攻めの姿勢で生きてきた。どういう立場になっても、その姿勢を変えるつもりはなかった。買っても負けても、勝負する人間は確実に強くなれる。ただ、その勝負は自分で引き寄せて来なければならに。勝負を仕掛けるのは、いつも自分である。

「完璧という領域」熊川哲也

 

たとえケガで踊れなくなったとしても、作品づくりはできる。

振付家・芸術監督としてでも常に攻めの姿勢を崩さなかった。

勝負を続けていたために、精神的・肉体的に非常に強い人間になっていたのではないかと思う。

大きなケガをしたとしても、熊川は攻めの作品づくりをすることで自分を奮い立たせて復活したと言っても過言ではない。

コツコツ頑張れる人こそシンデレラ

最後に、私がもっとも印象に残った言葉をご紹介します。

「シンデレラ・ストーリー」とは一般に、一夜にして名声をつかむ女性を描いた物語と考えられている。しかし僕は、純真な心を持つ女性が真摯に日々努力を続けた末に幸せをつかむ話こそ真のシンデレラ・ストーリーだと思う。

「完璧という領域」熊川哲也

天才と言われている熊川ですが、舞台上で輝いていた姿は日々のたゆまぬ努力の結晶なんだと思います。

コツコツ続けていけるひとこそ、成功するのではないでしょうか。

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読みやすさ
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