父親は育児をして褒められるのに母親はできて当たり前って変じゃない?
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0歳児と2歳児の2人の子どもを育てているワーママのえいこです。

先日、私が仕事で一泊二日の出張に行った時に「お父さん、ママが出張で大変ね」とかなり労われたようです。逆に夫が一泊二日の出張に行った時は何も言われませんでした。

何かおかしくありませんか?

父親が育児をしていると「大変だね」「偉いね」とかいう言葉をかけられるのに、母親が「育児が大変」とか言うと「母親は育児をして当たり前」とか「甘えるな」って言う言葉をかけられるのって変ですよね。

今回は、この変な風潮について考察してみようと思います。

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父親と母親の違いを考える

そもそも、男性と女性、父親と母親で置かれている境遇が違います。

男性は種まきをしたらそれでおしまい。

女性は授かった命を、約10ヶ月お腹の中で育てます。単にだんだんお腹が大きくなってくる訳ではありません。10ヶ月の間につわりや貧血、動いている赤ちゃんとのコミュニケーション、今まで経験したことのない体重になって膝が痛くなる、こむら返りをして夜中突然起きてしまう、夜中にトイレに起きてしまうようになるなど、様々な経験をします。特につわりでは、吐いたり、気持ち悪くなったり、自分の感覚がいつもと違ったり、自分だけの身体ではなくなると言うことを実感します。(酷い人は入院して点滴生活になります。

この色んな経験をしている間に、“母性”が芽生えてきて自然と親になると世の中では信じられています。

が、私自身は10ヶ月で自然に親になった訳ではありません。妊娠中は辛いし、安定している時は仕事のことで頭がいっぱいであまりお腹の中の赤ちゃんと向き合うという感じではありませんでした。

たしかに「親になる覚悟」みたいな心の準備は妊娠中に出来たのですが、親になったなと実感するのは子どもが産まれてきてからでした。「親になる覚悟」も、産院や自治体が開催するパパママセミナーに参加して「お腹の中にいる赤ちゃんは今こんな感じです」と言うのを聞いてできたかな?という感じです。

と言うことは、父親も同じように妻のお腹の中の赤ちゃんがどんな感じか?生まれてきたらどんなことをしたら良いか?をセミナーなどで聞いて情報を共有できれば、「親になる覚悟」はできるのではないでしょうか。

ただ、出産はちょっと別。10ヶ月お腹の中で育ててきた命が、出てくる特別なイベントです。しかも、何が起こるかわからない。母親は自らの命を差し出してでも新しい命を産み出すということを経験します。この経験が父親と母親の大きな違いを生み出しているのかもしれません。できれば、パパも出産に立ち会って欲しい、痛みは共有できないけど、母親がどうやって命を産み出しているのかを知っておくことは今後の育児との向き合い方に大きな違いが出てくるのではないかと思います。

まとめておきます

父親は妊娠・出産を経験しない

母親は妊娠したからといってすぐに親になるわけではない

「親になる覚悟」はセミナーなどに出席することで父親でも身につけられる

出産は父親と母親の大きな違いを生み出しているかもしれない

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妊娠・出産を経たからといってすぐに育児のプロにはなれない

さて、出産を経験したら母親は誰でも育児のプロになれるかといえばそうではありません。妊娠中に知識として知っていたことでも、実践すると赤ちゃんの個性によって全然違うことに愕然とするという経験を母親は誰でもしています。(母親は目の前の命を守る為・育てる為に育児のことについてある程度情報収集して実践しているのをご存知でしたか?)

0歳児などは特に喋ってくれないので、なんで泣いているのか?どうして欲しいのか?を伝えてはくれません。授乳をして、おむつも変えて、着替えもして、あらゆる手を尽くしたのに泣き続けることなんてよくあります。母親はその度に「どうしたら良いのか?」を考えて試行錯誤しながら育児をしています。

授乳の関係で母親が赤ちゃんとの時間が多いのは多いのですが、だからといってすぐに育児のプロになっている訳では無いのです。その辺を全然理解できていないパパが多い!と思ってこんな記事も書いています↓

こんなに育児って大変なのに、なんで母親はできて当たり前で父親は出来たら褒められるんでしょう?その理由として、2つ考えてみました。

一つ目は、育児の大変さを外に表現しない出さないお母さんが多いから。一人で努力して、その大変さを夫に伝えない(伝えられない)で頑張ってしまう人が多い気がします。そして、世の中の母親のレベルが高すぎて育児も家事も比較的そつなく、こなしてしまう人が多いのではないかとも思っています。それが母親が一人で「育児も家事もできて当たり前」という風潮を生み出しているのではないかなーと感じています。(世の中のお母さん!もっと声を上げましょう!)

夫に伝えられない理由もあるのでしょう。夫には仕事を頑張ってお金を稼いできているという強みがあるけど、妻は別に育児をしたからといって給与をもらえる訳ではないから。「仕事で疲れてる(私的NGワード)」と言われてしまったら、「今日、○◯ちゃんが全然泣き止まなくて一日中抱っこしてて大変だったんだ」なんて言えません。「大変さ」「忙しさ」に共通の尺度はないので単純に「どっちが大変」「どっちが忙しい」は比較できません。お互いに相手の大変さを思いやれる関係になれると良いですね。

二つ目は、男尊女卑の傾向が日本にまだ根強くあるから。男女平等、女性の社会進出、「女性が輝く社会」などのスローガンを掲げていますが、こんなスローガンを掲げないといけないくらい、男性と女性の格差って日本はまだまだ大きいのです。先日、「世界経済フォーラム」というスイスのシンクタンクが行った調査によると、日本の男女平等指数は153カ国中121位でG7の中では最低順位でした。となりの中国(106位)や韓国(108位)よりも低い順位となっています。周りの国はどんどん男女の差が加速的に小さくなっているのに、日本が取り残されておいて行きぼりになっている状態です。これも、男尊女卑の感覚が根強くある証拠ですね。

話を元に戻すと、男尊女卑の感覚があるから「(俺がしている)仕事>(お前がしている)育児」という図式が出来上がります。すると、こんなことも起きてきます。妻がやっている育児、俺にできないわけがないと思ってしまう人がいるんですね。意気揚々と育休をとって蓋を開けてみたら、「子どもが泣き止まない!」どうしたら良いかわからないと言って殴ってしまう事件が起きました。育休を取得するというのは、比較的子育てに関する関心が高い人だと思うのですが、そんな人でもこんな事件を起こしてしまいます。

それだけ、育児って精神的に追い込まれる時があるんです

女ができて俺ができないわけがないという感覚、女がやることの程度は低いという感覚を根底から覆せる世の中になると良いですね。父親も母親も同じように子育てに関われる環境作りが大切です。

まとめます

母親は出産してすぐに育児のプロになれる訳ではない

母親は目の前の命を守って育てる為に知らないところで情報収集して努力している

母親が育児の大変さを表現しにくい世の中に問題がある

「男性>女性」的な感覚を未だに持っている人が多い

 

父親が育児をすると褒められて、母親が育児をしても当たり前というのは非常に理不尽です。ただ母親側も大変さをわかってもらう為に声を上げた方が良いし、声を上げやすい(個人的な)環境づくりが大切です。インターネット社会は声を上げやすく、TwitterやInstagramなどのSNSにはたくさんのお母さんの声が溢れています。こういう個人個人の意見が社会反響を巻き起こす(「保育園落ちた」の様な)こともあります。そういった声を受け入れられる世の中になると、女性が輝くステキな社会になるのではないかと思います。

それでは、また!

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