最近、上司に言いたいことを言われたい放題言われて凹んでいる、えいこです。みんながいる会議中に私をターゲットにしてチクチク「あれはダメ」「なんで早くできないの?」「あなたは早く帰るから〜」と嫌味を言われました。
それぞれの指摘に対して、言いたいことはたくさんありました。言い返したいこともたくさんありました。特に、「あなたは早く帰るから〜」の下りはブチ切れそうになりました。(子どもを育てながら仕事をして早く帰るって文句言われるのはどうなの?!)
しかしながら、その場でなにも言い返せず...一人の時間になった時に「ムカつくーーー!!!」と大声で叫んでしまいました。(誰にも聞かれていないことを祈ります...)
そんなこんなで、上司とのコミュニケーションに悩んでいる訳ですが、上司が言っていることは物事の本質を突いているところも多く自分で反省すべき点も多いのは事実です。が、このままなにも言い返せず心の中でモヤモヤしたものを抱え続けていて良いのでしょうか?
これからも仕事を一緒にして行くのであれば、このコミュニケーションはまずい例の典型です。まずは、自分が変わらなければ!と思い立ちました。そこで最近流行りの物事の伝え方「アサーション」という考え方に出会ったので、自分の反省とともに、「アサーション」について少し書き留めておきます。
もくじ
アサーションという自己表現の仕方
自己表現の方法は3つあるそうです。
- 「非主観的(ノン・アサーティブ)」
- 「攻撃的(アグレッシブ)」
- 「自他を尊重(アサーティブ)」
一つずつ見てみましょう。
まずは(私もこのカテゴリーに入るのですが)、「非主観的(ノン・アサーティブ)」。自分の思っていることをうまく伝えられない・伝えられたとしても遠慮がちで卒直に言えない。特徴としては、相手のことをあれこれ考えすぎて(自分より他者を優先して)、自分の意見を言えない。「自分<他者」なので、自分を大切にしておらず、自分の言いたいことを言わずになんでも従ってしまう、ノーと言えないのです。
上司の視点から見たら非主観的な部下は、なんでもかんでも「はい」と聞いて反発がないのでストレスフリーで指示を出してしまいがちです。仕事をたくさん振られた部下はいっぱいいっぱいになっても、自分からSOSをうまく発信できないので、結局は仕事が進まず全体に迷惑をかけてしまうのです。
次に、「攻撃的(アグレッシブ)」。伝えたいこと、相手にやってもらいことをはっきり言うことができます。ただ、相手の気持ちはほとんど考えておらず、高圧的に怒鳴ったり、自分の権力を見せつけて相手を従わせようとしてしまいます。特徴としては、自分が正しいという思い込みが強く相手が「イエス」というのが当然だと考えているところ。「自分>他者」なので、自分の言いたい放題言って、相手を従わせようとしてしまいます。
「攻撃的」な人は、ある程度の地位(課長・部長クラス)についている人が多い気がします。上層部からは自分の意見をしっかり言えるということで評価される一方、部下からは高圧的で怖い上司という印象を持たれてしまいがちです。
最後に「アサーティブ」。自分を大切にし、自分が言いたいこと、伝えたいことを的確に・卒直に伝えられるとともに、相手の話を聞こうという姿勢もある状態のことです。意見が食い違ってしまったとしても、お互いの気持ちを受けとめて歩み寄ろう、相手の意見も大切にするという自己表現方法です。人は誰でも自分の意見を表現する権利がある(基本的人権の一つ)という考え方が根底にあるそうです。「攻撃的」に反応する人に対しても、自分がどう思っているのかをきちんと言える、「非主張的」な人に対しては耳を傾ける姿勢を見せるというのが「アサーティブ」。
私が「アサーティブ」の説明を読んで、「これ、できたら良いなってみんな思ってるよ!できないから、できるだけ波風が立たないように非主張的な感じになっちゃってるんだよ」と思いました。でも、非主張的なことを続けていると最初のように一人で部屋で「ムカつくーーーー!!!」と叫ぶことになってしまうので、なんとかしなければなりません。どうしたら、「アサーティブ」になれるのでしょうか?
言いにくいことを伝えるためには
大事なのは次の5つだそうです
- 思い込みをなくす
- 自分の気持ちを把握する
- 「私は〜」で自分を表現する
- 相手の気持ちも尊重する
- 結果にも責任をとる
一つ一つ順番に見てみましょう。
1. 思い込みをなくす
非主張的な私は、思い込みがあってなかなか言えないことが多かったりします。
例えば、上司に対しては「あの人の方が年齢が上だから、あまり失礼なことを言えない」とか「部長だから、言っていることに従おう」という思い込みがあります。
これはアサーションの立場では、常識や非合理的な思い込みに縛られている状態と言われます。
そこで、大事なのは「自分が」どう思っているか。
2. 自分の気持ちを把握する
常識や思い込みによるものではなくて、本当に「自分が」どう思っているのかをきちんと把握するようにしましょう。
上司にどんどん仕事を任されて、嬉しいのか?、辛いのか?、上司に理不尽に怒られて、怖かったのか?驚いたのか?など、自分の感情がどう動いたのか?から把握できるようになると良いかもしれません。
3. 「私は〜」で自分を表現する
自分の気持ちを把握できたら、それを相手に伝えましょう。重要なのは、言いたいことを上手に相手に伝えることではなくて、自分の気持ちを表現できるということです。
「伝わる・伝わらない」はコミュニケーションなので、発信する自分と受け取る相手がいることで成り立ちます。自分の発信はコントロールできますが、相手が受け取れる・受け取れないはコントロールできません。相手がちゃんと受け取れるかな?と心配していてはなにも始まらないので、発信することから始めましょう。
そこで、ポイントなのは「私は〜」と主語をつけて言うことで、「自分の気持ち」であることを明確にすることです。
4.5. 相手の気持ちを尊重して、結果にも責任をとる
自分の気持ちを発信したら、相手からなんらかの反応があります。もしかしたら、「君はこう思っていたのか!すまなかった。」と言われるかもしれません、「なんだ?その態度は!!僕を誰だと思っているんだ!」と攻撃的な反応かもしれません、もしくはなにも言われないかもしれません。
どんな反応が返ってきたとしても、「“相手は”そう思ったんだ」と相手の気持ちに寄り添ってあげましょう。どんな反応になったとしても、自分の言ったことに責任を取りましょう。
私は、「自分で発信したことに全て責任をとれ!」と言われると、そんなことするくらいなら、非主張的でいいやって思ってしまいました。責任をとるというよりは、自分が発信したものが「こう受け取られたんだ」と受け入れられる態勢を作っておけば良いのではないかと思います。攻撃的な反応をされて凹むかもしれませんが...自分で発信し始めると何かが少し変わることには間違い無いので、自分を強く持ちましょう!!
アサーティブな会話をするために「DESC」を作っておこう
日常生活や話し合いで何かを決める時には「DESC法」が役に立ちます。
- D:describe「描写する」状況を具体的・客観的に描写する(主観的な内容は入れない)
- E:express「表現する」自分の感情を伝えたり、相手の気持ちに共感する
- S:specify「(明確に)提案する」相手に望む行動・解決策などを具体的に提案する
- C:choose「選択する」Sに対する相手の反応をYesの場合とNoの場合の両方の反応を用意しておく
まずは、今の状況を感情を除いて伝えます。(やらなければならない仕事がこれだけある、など...)
次に、それについて自分がどう思っているのか、相手がどうしてうするのかを言います。(上司としても仕事を任せられる人がいなくて困っているのもわかるが、自分もキャパシティオーバーだ、など...)
その後に、相手にどうして欲しいか伝えます。(仕事を振るのを一週間延ばしてくれないか、など...)
自分がした提案に対して、上司がどう反応するかによって自分のセリフを考えておきます。(上司がダメだと言った場合に「仕事のクオリティは保証できませんよ」など...)
この「DESC法」、私は夫婦の会話で知らないうちに使ってました!
怖い上司にいきなり挑むのではなくて、家の中や同僚、友人で練習してみてある程度できるようになってから、上司に使ってみると良いかもしれません。
上司の理不尽な要求に耐え忍んで爆発する前に、自分の気持ちを発信してガス抜きをしましょう。
それでは、また!
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